出口の無い部屋

要はマジカオス。 初めていらっしゃった方はカテゴリーの〈はじめに〉をお読みください。

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告 | トラックバック(-) | コメント(-)

淵海・1 

サンダーソニアが終わってないけれど。
「淵海」と書いて「えんかい」と読む。
駄作投下(/--)/⌒● 淵海

      1・夢 


――誰もいない。
   目の前の視界は黒で埋め尽くされている。闇黒。





「独りか?」
声。闇の中からどこかで聞いたような声が響いた。
「今は、独り。」
闇に向けて言った。



「俺たちは、仲間だろ? 助け合っていくのが当たり前だ。」
先程のやり取りからしばらくして、別の声が響いた。親しみの持てる声。



「全て、お前が生きているのがいけないんだよ。彼らは、犠牲者だ。僕と同じようにな。」
睦言のように耳元で囁かれる小さい声。ねっとりとした声色に全身が総毛立つ。

「嘘だろ、なんでこんな――」
「全ては闇に還る。」

「そう、全ては闇に還る。それは君も同じだよ。」

「わからないんだ。お前は……誰だ?」
「え……」
親しみを持っていた声が紡いだ、闇からの問いかけに身を凍らせた。現れた痛みと、鉄錆の匂い。
「――  …… 」

「オマエハ……ウマソウダ!!」
「何度生まれ変わっても、不変なのは巡り合い……殺し合うことか!」


 光。
「ゆめ……」
部屋が乾燥していたために、喉がかすれている。昨夜、備え付けのサイドテーブルに置いていた、瓶に口をつけた。
朝日が半分ほど、地平線を越えていた。
冷えた床に素足を下ろして着替えをはじめた。橙の縁取りをされた、詰め襟の黒い隊服は肌の熱を奪っていく。腰を過ぎた烏羽色の髪を、紅色の紐で一つに結い上げる。
「今日から、始まりだ。終わりに向けて」
別段、何に向けてという訳ではないが、彼女は呟いた。

        1・夢                    
         了
〈モノカキ@長〉 | トラックバック(-) | CM(0)
コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。